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特別対談 認知症・介護とグリーフを考える

特別対談

お葬式準備室では、エンディングに関する様々な情報を皆様にお届けしています。

よりよいエンディングを迎える為には「健康」でいるということはとても重要なことです。シニア世代の大きな問題として「認知症」が挙げられます。 今回、長年認知症の看護を経験し、認知症の正しい理解を社会に広めるために活躍をされている看護師、山本 具美様にお越しおただき、お話をお伺いしていきます。

対談動画 Vol.3

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清水:

認知症の進行の度合いは、「前期」「中期」「末期」と言われていますが、それぞれの段階で進んでいく症状について教えてください。


山本:

アルツハイマー型認知症に関する説明になりますが、一定のパターンがあります。
まず前期ですが、物の置き忘れ、しまい忘れなど認知機能が少し停滞した状態あり、家族が「何かおかしいよね」と気付きはじめる時期です。 全ての記憶に影響があるわけではなく、例えば5分前、10分前、1日前の新しい記憶が抜けてしまうんですね。


清水:

その方の昔の記憶が強く残っていて、新しい記憶がところどころ抜けやすくなるという状況ですかね?


山本:

感情にも変化がみられますね。「自分はもしかして認知症なのではないか?」という葛藤が生まれ、「迷惑をかけるなら家でじっとしておこう」という活動能力の落ちた状態に陥ってしまうのも前期にみられる症状です。


清水:

では前期の時に活動能力が落ちることで、より認知症の症状が進んでしまうことも考えられるのでしょうか?


山本:

そうですね。例えば失禁などでも、トイレに行くか迷っていたり、トイレの場所がわからなくなっているうちに失禁してしまう。そして「次は気をつけよう」と考えていても、失禁したことを忘れてしまう、ということが起こってしまうんです。そして家族に「またやったの?」と言われることで、心の葛藤が生まれてしまうというケースがよくみられます。


清水:

「中期」とはどのような症状が起こるのでしょうか?


山本:

中期は加齢による物忘れよりも、記憶の障害が目立ってきます。
例えば今日は何月何日かがわからなくなりますし、自分が何かをしようと家を出て、目的を忘れてしまい、さらに家に帰る方法を忘れてしまう、などといった症状が中期にみられます。また、日常生活も一人では危うさが目立つようになり、家族のサポートが必要になります。


清水:

では中期というのは家族にとって本格的な介護・ケアが必要な時期になりますね。


山本:

そうですね。中期=家族のケアが始まる時期ともいえますね。


清水:

では末期ではどのような症状が起こるのでしょうか?


山本:

末期になりますと、認知機能が高度に障害されてしまうので、物事を理解したり、判断したりする力がなくなってきます。何かを伝えても内容が理解できないので、会話が成り立たなくなってきます。そして、親しい家族や知人が認識できなくなるのもこの時期で、身体能力も落ち、寝たきりになる人も増えてきます。


清水:

なぜに認知症が進むと身体能力も落ちてしまうんでしょうか?


山本:

様々な理由があると考えられていますが、アルツハイマーは脳が萎縮する症状がでます。脳が萎縮すると、運動機能にも影響がでると言われています。運動機能が落ち、安静な状態を続けることでさらに運動機能が落ちるというケースもよくみられます。
例えば、足を上げることが難しくなるので、ほんの数ミリの段差でも転倒し、骨ももろくなっているので骨折してそのまま寝たきりなるということもあります。


清水:

認知症と診断された後、症状を遅らせたり改善することは可能なのでしょうか?


山本:

まず、病院からはお薬が処方されることがあります。
また、脳トレーニング、リハビリといったことが重要になります。脳の血流を上げる必要があるので、隔離せずに色々な方と会話し、脳を使うことで血流をあげていくというリハビリもあります。手先を動かすということも効果があります。
その為に過保護にしない、できることは自分でしてもらうという姿勢が必要ですね。


清水:

認知症が進んでいくと「看取り」という事も考えないといけませんが、認知症が直接の原因で亡くなる方は少ないと聞きます。


山本:

認知症が原因で亡くなる方は少ないと言われています。ただ、様々な合併症が原因で亡くなる方は多いですね。食物を飲み込む嚥下能力が低下することで、老衰が進行したり、気管に食物が入ってしまい、肺炎になるなどのケースがあります。


清水:

自宅で認知症の方を看取る場合、どのようなことに気をつければよろしいでしょうか?


山本:

まず認知症の進行状況を学んでいただきたいですね。最終的に食事が取れなくなりますから、その時にどうするかということを主治医と話あっていただきたいです。
家族が気づかないうちに重症化していたり、緊急な入院で自宅に帰ることができなくなり、そのまま病院で看取る事になってしまうというケースもよくあります。


清水:

認知症が進行したことが原因で、介護施設への入所を選択するご家族も多いと思いますが、介護施設での看取りはどのような事に気をつければいいでしょうか?


山本:

末期まできちんと看てくれる介護施設を見つけられるかが重要ですが、末期になってから急に入所できる施設というのは限られていると思います。やはり、早い段階でライフスタイルを考えた上で、様々な施設を見て検討しておくことが重要ですね。


清水:

高齢者の看取りに関連する様々な取り組みやサービスが登場していますが、山本様は今後どのような活動をされたいと思いますか?


山本:

認知症になった方を支えるご家族の葛藤は計り知れないものがあります。認知症になったご本人の葛藤ももちろんです。
私個人の考えですが、そういった人たちの心の支えになり、「介護が大変なんです」と気持ちを吐き出せる存在、寄り添える存在になりたいですね。


清水:

素晴らしいですね。山本様のように介護について理解し、積極的に取り組んでおられる看護師の方が全国で増えていくことを願っています。
本日はありがとうございました。

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